スポーツライフを謳歌する日常の日記

スポーツに関わる仕事をしています。これまでの苦労や知恵など共有できればと思います。

マレットフィンガー

野球少年の息子が、左手中指を突き指したという。

 

アイシングして、その後湿布でも貼っておけば、と言っていたのだがどうも腫れが治っていない様子。痛みはないらしく、バッティングも好調。

 

それでも右手の中指に比べると1.3ぐらい太くなっているので、受傷5日後に近所の整形外科を受診させた。レントゲン撮影の結果、脱臼、骨折しているらしく、そこの病院の先生はお手上げで、指の専門医を紹介され翌日、大病院に行き診察。

 

大病院の専門医が徒手手技で整復を試みたが、その後のレントゲン撮影でも整復できていないことが判明し、詳細を調べるためにCT撮影をすることになった。3次元の画像で様々な角度から検討した結果、マレットフィンガーと診断され、その日のうちに手術をすることになった。

 

たかが突き指だと思ったのが誤りで、例え痛みがなかったとしてもきっちりと治療が必要だ。原因はグローブをして左手でボールをキャッチした際に、手のひらではなく指の先付近でキャッチして突き指状態になり、グローブの中で逃げ場のない第二関節が固定された状態で、第一関節が ボールの勢いで急激に伸ばされたことが考えられる。

 

治療には1〜2ヶ月ぐらいかかるようだ。この間にしっかり走り込んで、身体を鍛え、手が治る頃には一回り成長していて欲しいものだ。

 

X線撮影  受傷後1W

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CT撮影  受傷後1W 

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左は術前、右は術後

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術後の状況  針金が2本入っている

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右写真、術後4w1d で固定針金を抜き出した。  まだ第一関節の背面の骨形成が不十分

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左写真はピン抜き出し後、5d              右写真はピン抜き直後    

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 ピン抜き直後から5日後には少し骨形成が進んだ様子。

完全回復まではもう少しかかりそう。

 

速く走るために

中1の野球少年に陸上競技経験のある私が走り方などを定期的に教えてきた。そこで昨日、速く走るために必要なことを、息子たちに聞いてみた。

 

腕を大きく速く振る

ストライドを長くする

脚を速く動かす(ピッチを速くする)

重心の真下にフラットに接地する

骨盤を動かす

姿勢を正しくする

体幹を安定させる

 

など、沢山の意見がでた。確かにこれらは間違いではないし、全て速く走るために重要な要素だ。私自身が教えてきたことで間違いではないだろう。だがしかし、決定的に欠けている要素がある。

 

「他に何があるか考えてみて。」と質問を投げかけた。

 

んーー、頭の位置が、、肩甲骨が、、など言っているので、私は「違うんだよね~。そういうのも大事なんだけど、、」と促した。

 

すると1人の少年が

「負けないで速く走ろうと思うこと」 といった。正に待っていた言葉だ。

さすが開〇中学に入るだけのことはある。

すると、「集中力」、「気合い」、「リラックス」など様々な意見がでてきた。

 

普段は意識していないかもしれないが、負けん気、集中力、リラックスなど、メンタルな部分も速く走るためにはコントロールできるようにならないといけない重要な要素だ。最近は技術論より大事ではないかと感じている。

 

さらには、速く走れるだけの「身体」を作らなければいけない。

 

スポーツで成功するには、「心」「技」「体」の3要素が高いレベルで揃っていなければならない。ともすると技術論に偏りがちだが、速く走るという単純なことを成し遂げようと思っても奥が深いことに気付いてほしい。

 

 

 

 

中学野球における怪我の予防

硬式ボールを扱い始めたばかりの中学1年生の怪我の発症率は高いと感じる。

その原因は1つだけではなく、複数の要因が重なることで障害発症率が高まると思われる。

箇条書きにすると

・成長期であること:  骨が伸びるスピードが早く筋の成長が追いつかない状態で骨端線が閉じていなく軟骨が剥離しやすい。  オスグットや野球肘、野球肩の原因として共通する。

・股関節周辺の柔軟性低下:  股関節の柔軟性が低下すると上半身優位で投球動作が行われ、肘、肩に負担がかかりやすい。

・投球フォームの不備:  肘が下がり、下半身との連動性に乏しいと肘に負担が生じる。

 

上記の原因についてもう少し詳しく、柔軟性の低下や疲労が蓄積する原因を考えて見る。

⑴動作不良---投球動作、走動作に不備があり特定の部位に負担が生じる。

⑵ストレッチ不足---単に固い箇所を静的に伸ばすだけではなく、PNFや軽い反動動作によるストレッチ-ショートニングサイクルを利用した動的ストレッチ

⑶栄養不足---主食、主菜、副菜、乳製品、果物が揃った食事、栄養価の高い捕食、+サプリメント

⑷睡眠不足---十分な睡眠時間の確保、成長ホルモンの分泌、蛋白同化の促進、身体のバランス回復

⑸休養日(回復日)---筋の回復には24から48時間ほど必要とされている。週1〜2日は休養日を設定して回復に努める。ただ何もしないよりかは軽く動かすことで回復が早まる。

 

これらのことに気をつけてスポーツ障害が生じない様に力をつけて取り組んで欲しい。

 

 

 

 

 

中学硬式野球のバットについて考える

 

野球をする中学生にとって,バットの選択はとても重要だ.

 

息子が所属する硬式野球チームには中学1年生が30人ほどいるが,一番背が高いのは180cmほど,かたや我が息子は149cm 約30cmの身長差がある.体重差は30kgぐらいある.

 

なのに中学硬式用として販売されているバットは,82~84cmの800g前後が主流である.それで指導者からは”ヘッドが下がっている”,”バットが下からでている”など言われてバッティングフォームを良くしようとしても,そりゃー無理ってもので,身体の成長に合わせた道具を使わないとスポーツも上手になる訳がない.

 

それで行き着いたのが,SSKのネオフライト 80cm 750g であった.

 

shop2.webleague.net

 

 

当然,血がにじむような練習も必要だろうが,道具を使うスポーツはやっぱり道具の選択も重要だ.読みは見事に成功.このバットを使い始めて3ヶ月程経過したが,これまでのヘッドが下がってボールをすくってしまったり,振り遅れて詰まった当たりになるのは,ずいぶん改善されてきた.

 

硬式野球を始めたばかりの中学生で同じような悩みを持つ選手や親御さんも,息子が打てない理由は練習量だけではなく,道具の選択を見直してみることで改善するかもしれない.特に振り遅れたり,ヘッドが下がったりする場合はバットの長さ,重さが体格に合っていないことが考えられる.

 

ただし,750gよりもバット重量が下回ると投球スピードにもよると思うが,硬式ボールの重さに負けて飛ばせないと思われる.最終的には中学3年生で800~850g,高校野球では規定で900g以上なので,その程度の重量のバットが振れるようになればよくて,成長過程では,個々の体型に合った道具を使うことが大切であろう.

中学野球,硬式か軟式か?

学童の軟式野球経験者が中学生になって,硬式野球をするのか,軟式野球をするのかの選択はとても悩ましいと思う.

 

中学1年生の父親として中学生から硬式野球を始めた感想を含め,チームを決めるために苦労した点などいくつか参考になると思われることを記録する.

 

硬式野球チームの体験会の時期 12月~2月

中学硬式野球の体験会をこの時期に行っているチームが沢山ある.多くのチームでは炊き出しがあり,トン汁が配られたりした.中には硬式のバットとボールをプレゼントしてくれたチームもあった.また,緩いボールでバッティング練習をさせてくれるところもあった.しかし,体験入部はあくまでもお客さん扱い.したがって,体験入部では良い雰囲気だったのに,いざ入部すると監督が想像以上に厳しいなど想定外のことがあるかもしれない.したがって,本気で入部するつもりがあるのであれば体験会への参加だけではなく,ひと学年上の日常の練習に混ぜてもらうことも重要だろう.

 

硬式野球のメリット・デメリット

高校野球を行う準備として,早い段階で硬式ボールの扱いに慣れることができる.

・多くのチームは土日練習なので平日は勉強に時間を使える.

・チームにもよるが,硬式野球チームの多くは野球に精通している監督・コーチが丁寧に指導を行っている.

・複数の中学校から広範囲に選手が集まっているので刺激が多い.

・硬式のグローブやバットを新たに購入する必要がある.

・親の当番があるチームが多く,親も一緒に楽しむぐらいの気概がないと負担が大きい.

・月謝があるので経済的負担がある.月謝が10000円ぐらいが一般的だが,中には30000円するチームもある.その他に合宿費,遠征費などが必要な場合もある.月謝が高いチームは親の当番がない,月謝の安いチームは親の当番(親の負担)が多い傾向がある.

 

軟式野球(学校の部活動)

・中学軟式野球(学校の部活)では顧問がしっかりしている学校とそうでない学校がある.

・学校の方針で,勝つためよりも教育重視のチームもあり,野球の技術向上よりも清掃活動や審判などに力を入れている場合もある.

・選手が集まらない場合もある.9人そろわなく他校との合同で大会にでたり,中学から初めて野球をする生徒とチームメイトになる場合もある(良い悪いではない).

・同じ学校の生徒がチームメイトなので意思疎通が図りやすい.野球チームの活躍で学校のヒーローになれる.硬式のクラブチームでは活躍しても学校では目立てない.

・平日練習が毎日できるので,指導が行き届いているチームでは技術向上しやすい.

・学校の部活動の場合,月謝は必要でなく経済的には硬式よりも優しい.

 

以下の記事は甲子園出場選手の中学生時代の事にも触れていて大変興味深い内容だ。

 

www.oricon.co.jp

 

スポーツ障害の発症について

硬式の方がボールが重いので障害を発症しやすいイメージがあるかもしれないが,これについては調べてみた限り明確なことは言えない.軟式でも硬式でも正しいフォームでのスローイングが肘や肩の障害予防には重要.スポーツ障害の予防には,柔軟運動やウォーミングアップ,個別指導などの体制がどこまで整っているのかの方が重要だろう.

 

大切なこと

チーム選びや硬式,軟式の選択について,最後は本人が決めるということ.友人,親,少年野球の監督など周りの人の勧めもあるだろうが,やるのは本人なのでどんなに苦しい時が来ても,自分で決めたことであれば最後まで頑張れると思う.親や監督がこのチームがよいので,ここでやれよと決めてしまうと子どもにとって自立心が芽生えないように思う.

 

山際淳司さんの作品のこと

現在私はスポーツ関係の仕事を生業としている.

学生時代に,スポーツに携わって生きていきたいと決めたきっかけに山際淳司さんの作品に触れたことが大きい.山際淳司さんは,1995年5月に46歳の若さで亡くなられているが,その作品は今でも多くの人の心に生き続けているだろうし,今後も生き続けるだろう.また,その文章の書き口は新しい世代のスポーツライターに引き継がれ,現在のスポーツ選手,スポーツ界をメディアを通して多くの人に伝えることに影響しているだろう.

 

印象に残っている作品はいくつかあるのだが,「ゴルファーは眠れない」という短編小説の内容を覚えている.ゴルフが好き好きで仕方がない主人公の男が前日から楽しみにしていたのに,いざゴルフ場に向かって車を走らせると,雨が降ってきてゴルフが中止になり,行くところもなくゲームセンターで時間をつぶしていると偶然出会った女性と仲良くなり,そんなにゴルフがしたいのなら今から北海道に行けばいいんじゃない,という話になり実際に飛行機に乗って北海道にゴルフをしに行くという話であったと思う.この作品の何が印象に残っているかって,はやりスポーツはやりたいからやるのである,やりたきゃやればいいんじゃない的な自由な発想が妙に新鮮だった.

 

学校体育や部活動を中心にスポーツをしてきた学生時代にこの作品に出会ったことも印象に残った理由だろう.決められた時間に先生にああして,こうして、次はこうしてと言われてやるスポーツとスポーツをするのが好きで好きで仕方がなく,雨が降っていない北海道まで飛行機でゴルフをしに行くスポーツ.この違いが私の中でとても新しかった.上手とか下手とか,何年経験してきたとか,全国大会に出たとか,出ていないとか,そりゃ大切だろうけど,もっと大切なものがそこにあると感じることができた.

 

また,時間を作って山際作品をもう一度読み返してみたいと思う.

成長期のスポーツ活動について

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野球少年の息子(中1)が,オスグット・シュラッターを発症した.

 

簡単にいうと、このオスグット病というのは,大腿四頭筋の停止部の膝蓋骨と脛骨を繋ぐ膝蓋腱が,脛骨粗面をけん引して炎症が生じている状態.大腿四頭筋の柔軟性の低下が主な原因と考えられている.

ではその大腿四頭筋の柔軟性が低下によって脛骨粗面に負担がかかる原因は2つあると考えられる.

 

1つ目は練習量が増えて,大腿四頭筋が硬直している.

2つ目は成長期によって大腿骨が伸びようとしていることに対して,筋の成長が追い付かない.

 

1つ目の大腿四頭筋の柔軟性低下の原因は,走動作や投動作,守備などで殿筋やハムストリングスを上手に使えていなく大腿四頭筋に負担がかかっている.ストレッチ不足,栄養不足などの影響もあるで在ろう.2つ目の原因の成長スパートの影響と1つ目の一過性のトレーニングによる疲労蓄積が重なることが問題だろと思われる.オスグットぐらいと高を括らず,きっちり治療をして痛みのない範囲でトレーニングをしてもらいたいものだ.下手をするとはく離骨折を生じたり,回復に半年ほどかかる場合もあるようだ.いずれにしても,ようやく成長スパートに入り身長が伸びだすシグナルだと思うのでプラスに捉えた方がよいだろう.

 

成長期のスポーツ活動について考えさせられる.理想的には,小学生高学年,中学生は様々なスポーツの親しむことによって運動技能を高めることに重点を置くべきであろうが,昨今の我が国のスポーツ環境を考えると,単一種目に偏らざるを得ない状況があるのではと思う.男子に人気スポーツの野球,サッカーなどは親も一生懸命で勝利にこだわるあまり,子供に負担をかけている部分が少なからずあるのではと思う.もちろん勝負にこだわるメンタリティーもこの時期につくので,勝負にもこだわる必要もあるだろう.また,逆にスポーツ障害を恐れるばかりに練習量が減って専門的な各種目の技術向上がそがれるのも問題がある.成長期に運動能力を向上させつつも,スポーツ障害のリスクを減らすことは,結果的には日本のスポーツ界を良くする上で重要な戦略だろうと思う.なぜならば,厳しい練習で淘汰されずに生き残ったもののみがスポーツで成功するという環境であるならば,スポーツ界の底辺が形成されないからだ.

 

小学生高学年,中学生は成長の速さにかなりの個人差があり,この時期に結果を残している選手の多くは,成長が速く体格で有利なケースがあると感じる.統計データではないが,息子のチームの中学1年生選手の最大の身長差は30㎝ほど(145~175㎝)はある.いっそのこと,学年別の対戦ではなく,身長ごとにリーグを組むなどしてみたらいいのではないかと思ってしまうがどうだろうか.