中学野球,硬式か軟式か?
学童の軟式野球経験者が中学生になって,硬式野球をするのか,軟式野球をするのかの選択はとても悩ましいと思う.
中学1年生の父親として中学生から硬式野球を始めた感想を含め,チームを決めるために苦労した点などいくつか参考になると思われることを記録する.
硬式野球チームの体験会の時期 12月~2月
中学硬式野球の体験会をこの時期に行っているチームが沢山ある.多くのチームでは炊き出しがあり,トン汁が配られたりした.中には硬式のバットとボールをプレゼントしてくれたチームもあった.また,緩いボールでバッティング練習をさせてくれるところもあった.しかし,体験入部はあくまでもお客さん扱い.したがって,体験入部では良い雰囲気だったのに,いざ入部すると監督が想像以上に厳しいなど想定外のことがあるかもしれない.したがって,本気で入部するつもりがあるのであれば体験会への参加だけではなく,ひと学年上の日常の練習に混ぜてもらうことも重要だろう.
硬式野球のメリット・デメリット
・高校野球を行う準備として,早い段階で硬式ボールの扱いに慣れることができる.
・多くのチームは土日練習なので平日は勉強に時間を使える.
・チームにもよるが,硬式野球チームの多くは野球に精通している監督・コーチが丁寧に指導を行っている.
・複数の中学校から広範囲に選手が集まっているので刺激が多い.
・硬式のグローブやバットを新たに購入する必要がある.
・親の当番があるチームが多く,親も一緒に楽しむぐらいの気概がないと負担が大きい.
・月謝があるので経済的負担がある.月謝が10000円ぐらいが一般的だが,中には30000円するチームもある.その他に合宿費,遠征費などが必要な場合もある.月謝が高いチームは親の当番がない,月謝の安いチームは親の当番(親の負担)が多い傾向がある.
軟式野球(学校の部活動)
・中学軟式野球(学校の部活)では顧問がしっかりしている学校とそうでない学校がある.
・学校の方針で,勝つためよりも教育重視のチームもあり,野球の技術向上よりも清掃活動や審判などに力を入れている場合もある.
・選手が集まらない場合もある.9人そろわなく他校との合同で大会にでたり,中学から初めて野球をする生徒とチームメイトになる場合もある(良い悪いではない).
・同じ学校の生徒がチームメイトなので意思疎通が図りやすい.野球チームの活躍で学校のヒーローになれる.硬式のクラブチームでは活躍しても学校では目立てない.
・平日練習が毎日できるので,指導が行き届いているチームでは技術向上しやすい.
・学校の部活動の場合,月謝は必要でなく経済的には硬式よりも優しい.
以下の記事は甲子園出場選手の中学生時代の事にも触れていて大変興味深い内容だ。
スポーツ障害の発症について
硬式の方がボールが重いので障害を発症しやすいイメージがあるかもしれないが,これについては調べてみた限り明確なことは言えない.軟式でも硬式でも正しいフォームでのスローイングが肘や肩の障害予防には重要.スポーツ障害の予防には,柔軟運動やウォーミングアップ,個別指導などの体制がどこまで整っているのかの方が重要だろう.
大切なこと
チーム選びや硬式,軟式の選択について,最後は本人が決めるということ.友人,親,少年野球の監督など周りの人の勧めもあるだろうが,やるのは本人なのでどんなに苦しい時が来ても,自分で決めたことであれば最後まで頑張れると思う.親や監督がこのチームがよいので,ここでやれよと決めてしまうと子どもにとって自立心が芽生えないように思う.